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三時を過ぎると、子供の声が稽古場をにぎやかに明るくします。
子供たちのレッスンで一番に気をつけることは注意をする時です。
子供たちはそれぞれに才能が違います。それを一律に上達させようとすることに無理があるのです。
「右手よ」「左手よ」と先生は一生懸命ですが、注意をされるとそれだけで緊張し、よけいにわからなくなります。
たとえ間違っても一生懸命に稽古しようとしている子供の目を見て「そうよ、さっきのより上手になったね」
と優しく言えば子供の顔に笑顔がもどります。
もう一つ、なるべくまんべんなくそれぞれに子供の良さを見付け、ほめてやりながらまず、バレエが好きになるように、
そしてその中で上達してゆく日まで気長に育ててゆくことに気を付けます。
ただし行儀の悪い子供にはきびしく注意します。それが私の子供に対する第一のレッスン方法です。